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メアリーのブログ「スキップして!」

鹿児島県薩摩川内市、自家焙煎珈琲店「珈琲倶楽部船倉」のオーナー、メアリーのブログです。

ハワイの珈琲農園訪問

1月末に4泊6日でハワイ島に行ってきました。最も楽しみにしていたのは、山岸コーヒー農園のオーナーでピッカーでもある山岸さんご夫婦に逢い、農園を見せて頂くことでした。
山岸さんは珈琲店経営情報誌「珈琲と文化」に「山岸コーヒー農園便り」と題し、ハワイ島コナでの珈琲の品質を追求された取組や研究結果などをユーモアを交えて書いておられる方です。魅力的な文章で大変興味がありました。機会があればお会いしたいと思っていたのです。夢が叶いました。
山岸さんはハワイ島コナで最も品質の高いコーヒー豆を生産しています。ハワイ島にある約600軒の農園の中で、「エクストラファンシー」や「ファンシー」などの高品質の豆の割合が最も高い農園です。
丹精こめて手入れされた珈琲の樹、濃い緑の大きな葉。その樹々を見る山岸さんのいとおしそうな眼差しが印象的でした。私が訪問した時は収穫後のため、たわわに実る赤い実は見ることはできませんでしたが、農園を歩きながら害虫駆除対策、土や樹の栄養などについて丁寧に話して下さいました。
珈琲づくりに対してほとんどご夫婦で従事していることにも驚きます。大変な肉体労働です。収穫時の約半年間は、10時間労働の日々が続くそうです。
驚いたことに経営は赤字だそうです。それでも続けられている。どうしてそこまで? と感じていたのですが、「美味しい珈琲づくりのために実践をしながら研究結果を伝えていく」という姿に、珈琲アンバサダーの心意気を感じました。
 山岸さんはかつてニューヨークでヘッジファンドマネージャーとして成功され、奥様はニューヨーク州弁護士として活躍されていたそうです。早くにリタイアされ、ハワイ島で購入された自宅の前に珈琲の樹が植えてあり、農園をやりたいと奮起されたのがきっかけと聞いています。ご夫婦のこだわりの珈琲豆は、日本では北海道の珈琲焙煎工房函館美鈴さんで購入できます。
 当店もオープン当初から上質の生豆にこだわっています。農園を訪問し、話を聞き、おいしい珈琲はまず素材からと改めて感じたところです。私共の手元に届いた珈琲豆を、より美味しい味に仕上げて皆さまに提供したいという気持ちがさらに強まった山岸さんとの出逢いでした。
ありがとうございます。

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